コラム

2024-06-26 00:00:00

タバスキ(犠牲祭) in セネガル

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現在出張に来ているセネガルでは、先々週末に「タバスキ」と呼ばれるイスラムの犠牲祭があり、この日は祝日でした。アッラーの導きにより息子イスマエルを犠牲にしたイブラヒムの神への服従を祝う日だそうで、メッカ巡礼期間でもある太陰暦の12月10日から3日間続くとのこと。

当日は皆さん夜明け前から新しい礼服を着るため水浴びした後、男性と子供は祈りを捧げ説教を聞きにモスクへ。そこではイスラム教の指導者がまず自分の羊をしめ、その後各家庭で購入してあった羊をしめるそうですが、この直前の期間は写真のように道沿いでたくさんの羊が売られています。値段は1頭当たり公務員給与2カ月分程度と一般家庭には結構ハードルが高い上、礼服の新調などで出費がかさみ、おカネの工面もタイヘン。

屠殺した羊の肉は、その日の食事と保存食にする以外は、病気や貧しい人向けに提供されるんだとか。またラマダン〜犠牲祭の間は慣習として「喜捨」を行なう義務があり、この羊肉のほか財産を持つ人は年収の2.5%を寄付するそうで、これはいかなる人も苦しんだり困ったりしてはならず、誰でも祭りに参加出来るようにするという考えに基づいたもののようです。

こういう信仰や風習が受け継がれてきた自然環境や文化的背景などにも思いを馳せて、「世界は広く文化は多様であること」を現地で実感するいい機会になりました。(浦出)
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